空を見上げれば、雲ひとつなかった。

青は藍より出でて藍より青し
愛はアオより出でて逢いよりアオシ

桜の花が一輪だけ開いていた。

せっかちな、蕾


泣きながら、沈丁花のかほりに包まれて、彷徨う。

沈丁花の香りがすると、春だと感じる


別れては、出逢い
死に逝けば、生まれ
捨てられては、拾われ
偽りのこころで、真実を名乗る



桜の花は散るために、咲く





この世に存在することの意義を問い正し
虚無で空虚な時間を堪能する
螺旋
永遠にたどり着くことはないのか?



消え入りそうな、この、想いを
感じ取ることも
否、気付くことさえも できないまま
ここから消滅している姿を思い浮かべる


あなたがかなしいとおもってくれるのならば
どうか、このむくろを、あの、たくさんのさくらのはなびらのなかへと
うずめてください
だれにもきづかれないように、ずっと







笑いながら見つけてくれたあなたからは
そっと、春のかおりがした。

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