小川 洋子  新潮社

日々のストレス三昧の中、それでもこつこつと読み続けた小説。
はっきりいって、ワタシは理数系に弱い。
(尤も、一番キライな科目は社会、中でも歴史だったりするのだが)

全国の本屋さんが読ませたい本で見事1位に輝いた本。
だけあって、よかった。
しみじみと感動した。
ハートフルですた。

記憶が80分しかもたない。

これって、想像する以上に大変なことで。
メモをいっぱい身体にくっつけて生活しているなんて。
そして、その姿で町に出れば、やはり「おかしな人」になってしまうんだなぁ。

ちょっぴりホロリときた部分。
博士が主人公親子と3人で出かけて公園によって、見知らぬ女の子が怪我しそうになったのを手助けしたとき。
少女のおかんはあわてて博士からその少女を引き離して去っていった。

人は見かけで判断するからなぁ。
そして、ワタシも勤務中に同じ態度をとっているのかもしれない。



もう一つ。
博士と主人公親子が野球観戦で盛り上がった直後。
もう、博士は記憶の80分テープがいっぱいになってしまっていて、ナニがあったのかわからず、風邪をひいてしまう。
看病に忙しく、主人公の家政婦がついうっかり昨日の野球観戦のことを口にしてしまった。

博士のすすり泣く声がする。
「僕の記憶は80分しかもたない」
というメモを手にとって、じっと眺めているシーン。


なんだか、切なくて。
哀しくて。
ほろり。

どれだけ楽しかったとしても、次の瞬間それを忘れなければならないとしたら、結構ツライよな。
というか、寂しいよな。
永遠に時間は直線の上を進まない。
点と点は繋がらない。
線にならない。

今ある「ワタシ」というのは、過去の点の集まりであり、つながっているからこそなのに。


とかなんとかは別に考えなかったけど、とにかく、哀しかった。




まぁ、だいたいそんな程度の感想しか思い浮かびません。
文章力ないしねぇ。


友愛数。220と284.
220の約数の和は284で
284の約数の和は220.

220:1+2+4+5+10+11+20+44+55+110=284
284:142+71+4+2+1=220

完全数28
28:1+2+4+7+14=28


ふぅ。


オイラーの公式。
 πi
e  +1=0

あひゃ。


確かに、高校で初めて虚数を学んだ時
初めて三角関数を知ったとき
ちょっと目から鱗だったしねぇ。

この世の中に存在しないものについて考える。

数学の公式は全く役にはたたないけれど
この世界に存在しない世界を知るということで大切なんだよねぇ。
たぶん。

********************

お義姉さんの存在もほのかでありつつ重要だね。
そうか。
Nって。
ちゃんと中盤あたりにも登場してるやん、N.
実姉ではないんだね。
義理姉なんだね。
なるほど。
じゃぁ、なんら問題なし。

でも、永遠にとかって言ってるし。


*****************

結局、ルートはちゃんと数学の先生になってやがる。
22歳ということは、教採一発合格やん。
まぁ、理数系は倍率低いけど。
(って、何の話だ?)

*****************

ってか、主人公、若いのに。
バツ一、子持ち。
あーあ。

って、結局はそこかいな。

いいもんいいもん、どーせどーせ(ry

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